年末調整を受けた人も全員、確定申告をしますか?
全員ではありません。国税庁は、大部分の給与所得者は年末調整で所得税の納税が完了すると説明しています。一方、給与収入や給与以外の所得などによって申告が必要な場合があります。会社への書類提出だけで個別の要否を決めず、国税庁の条件を確認し、不明な場合は税務署または税理士へ相談してください。
この記事の結論
Q:年末調整を受ければ、確定申告はしなくてよい? A:大部分の給与所得者は年末調整で納税が完了します。ただし、所得などの条件によって本人の申告が必要です。住宅ローン控除の初年度も入口が違います。勤務先で済む範囲を確認し、還付額や入金時期は先に決めつけず、次の返済日とは分けて考えます。
年末調整は、勤務先が給与について年の税額を精算する手続きです。確定申告は、本人が所得や控除などを申告する手続きです。「会社へ書類を出すか、税務署へ申告するか」という入口の違いがあります。本人が好きな方を選び、もう片方を省く仕組みではありません。
国税庁「給与所得者で確定申告が必要な人」は、大部分の給与所得者について、年末調整で所得税額が確定し、納税も完了すると説明しています。給与を受け取る人全員が、年末調整の後に同じ内容を申告し直すわけではありません。一方、給与以外の所得などによって、別に申告が必要になる場合があります。
この違いの良いところは、勤務先で済む範囲を先に確認できることです。ただし、会社へ書類を出したという事実だけでは、本人の税の手続きが全部済んだとは分かりません。住宅ローン返済に余裕がないときほど、「提出済み」と「家計に入る金額が確定した」を分けて見たいところです。
| 比較すること | 年末調整 | 確定申告 |
|---|---|---|
| 担い手 | 給与の支払者である勤務先 | 所得者本人 |
| 入口 | 勤務先が指定する書類・提出方法 | 税務署への申告 |
| 確認の焦点 | 給与と適用する控除 | 本人の所得や控除、申告の要否 |
年末調整では、勤務先が持つ給与の記録に加え、本人から伝える控除の情報も使います。国税庁の2026年分の手引きには、基礎控除、配偶者控除等、保険料控除などの申告書について、受理と内容確認の項目が設けられています。会社が計算するから何も提出しなくてよい、という意味ではありません。
たとえば年の途中で再就職した場合、同手引きの「給与と徴収税額の集計」は、前の勤務先の給与や源泉徴収税額なども合わせて集計すると説明しています。今の給与明細だけで、その年の情報がすべてそろうとは限らないのです。前職の情報が未着なら、今の勤務先へその状況を伝えるところから始められます。
紛失した書類の再発行を調べたい場合は、源泉徴収票の再発行と年末調整前の確認に分けて整理しました。今回の記事では再発行の手順を繰り返さず、「勤務先の計算に前職分も関わる」という比較上の違いに絞ります。
私は、会社の回収期限と税の申告期限を、同じ締切として覚えない方がよいと考えています。まず勤務先の案内で、何を、いつまでに、どこへ出すかを確認する。分からない欄を推測で埋めるより、担当者に質問を一つ送る。その方が、深夜に資料を読み続ける負担を小さくできます。
給与所得者の申告が必要な条件は、国税庁「No.1900」にまとまっています。たとえば給与の年間収入が2,000万円を超える場合です。また、一か所から源泉徴収の対象となる給与を受け、給与・退職以外の所得の合計が20万円を超える場合も挙げられています。条件ごとに対象が違うので、数字だけを抜き出さないようにします。
ここでいう「所得」は、入金や売上という言葉と同じ意味で使われているわけではありません。この記事だけで、副収入の扱いや申告の要否を決めないでください。また、この説明は所得税についてのものです。所得税の申告の要否だけから、住民税を含む手続きがすべて不要とは判断できません。税務署や税理士、住民税の窓口へ、それぞれ確認します。
住宅ローンを返済している人に関係する違いもあります。国税庁の2026年分の手引きでは、住宅借入金等特別控除の最初の年分は、本人が確定申告で適用を受けると案内しています。2年目以降は年末調整で適用を受けられます。会社員でも、住宅ローン控除を初めて受ける年は入口が違います。
2年目以降でも、控除が自動で続くと読み替えないようにします。必要な申告書や情報の確認が残ります。書類の受け取り方は、住宅ローン控除の調書方式と証明書方式をご覧ください。返済中だから控除を受けられる、という個別判定も当社では行いません。
国税庁「令和8年分年末調整のしかた」は、基礎控除や給与所得控除の最低保障額などの変更を案内しています。2026年10月19日に本文を確認しました。今回の季節の入口は、年末調整の書類をそろえる前に、手元の資料が2026年分かを確かめることです。資料の公表日は確認できていません。
古い記入例がスマートフォンに残っていると、見慣れた画面をそのまま使いたくなるかもしれません。私は、まず書類の上にある「年分」を見る順番を勧めます。2026年の給与に対する手続きなのか、別の年分の書類なのかを分ける。控除の金額を比較する前に、比べる年をそろえるためです。
基礎控除の申告書そのものを調べたい場合は、2026年の基礎控除申告書の確認順へ進めます。この記事は、控除額の計算や記入欄を一つずつ解説するものではありません。「勤務先で処理する話」と「本人が申告する話」を切り分けるための比較です。
制度の変更があっても、世帯の手取りがいくら増えるかは、この案内だけでは分かりません。税額や適用条件は人によって異なります。今夜の段階では「2026年分の資料がある」「勤務先へ聞く項目がある」と確認できれば前進です。税額まで無理に自己判定して、不確かな数字を返済予定へ足さなくて構いません。
年末調整や確定申告の見通しをつけることと、住宅ローンの次回返済に間に合うお金を確認することは、別の作業です。私は、税の精算を待てば家計が整うとは置かず、今の残高と次の入金予定から考えます。手続きが進むことは助けになりますが、提出した書類は、そのまま口座の現金にはなりません。
ここは少し迷うところです。先に還付の可能性を伝えれば、気持ちが軽くなる人もいると思います。ただ、金額も時期も決まっていないお金を、目の前の返済へ組み込む案内はしたくありません。私は「入るかもしれないお金」と「入金日を確認したお金」を分けて書く方を選びます。これは実例の紹介ではなく、私の家計整理の考え方です。
今日できる確認は、勤務先の年末調整の案内を一つ開くことです。回収期限、未提出の書類、担当窓口をメモします。その横に、本人の申告について税務署等へ尋ねる項目を一つ置きます。二つの窓口へ同じ質問を投げるのではなく、担当する範囲を分けると、返事を待つ間に何が残っているかも見えます。
次の返済分が不足しそうなら、税の手続きの終了を待たず、住宅ローン返済相談の準備も並行します。借入先への連絡日と、税の確認日を別々に置く。家を売る判断は、その先です。当社は任意売却を率先して勧めず、買い取る側にも回りません。売却を選ぶ場合も、その後の住まいと毎月の支出まで考えます。
出典・確認日
2026年10月19日確認(2026年10月確認)。公開日と資料の公表日は別に扱っています。
制度や提出方法は変わることがあります。勤務先の回収期限は勤務先へ、控除の適用・申告の要否・税額は税務署または税理士へ確認してください。債務の減免など法律の判断が必要な場合は、提携する弁護士・司法書士におつなぎします。

大石浩之(磐田市/不動産業)
宅地建物取引士。家計と書類の段取りを整え、売却を決める前の材料を考えます。プロフィールと私たちの立場。
一次情報:https://www.nta.go.jp/users/gensen/nencho/index/shikata.htm
この記事のよくある質問
全員ではありません。国税庁は、大部分の給与所得者は年末調整で所得税の納税が完了すると説明しています。一方、給与収入や給与以外の所得などによって申告が必要な場合があります。会社への書類提出だけで個別の要否を決めず、国税庁の条件を確認し、不明な場合は税務署または税理士へ相談してください。
国税庁の案内では、最初の年分は本人が確定申告で適用を受けます。2年目以降は年末調整で適用を受けられますが、必要な申告書や情報の確認があります。住宅ローンを返済しているだけで適用が決まるわけではありません。本人の適用条件は税務署や税理士へ、勤務先の回収期限は担当者へ確認してください。
この記事では、個別の還付額や入金日を判断できません。私は、金額と時期が未確認のお金は、確認済みの入金予定と分けて家計に記すと考えます。税の手続きの進捗と、次回返済日の口座残高も別に確認します。不足が見込まれる場合は、税の手続きが終わるのを待たず、借入先への相談準備を並行してください。
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富士ヶ丘サービス株式会社/宅地建物取引士 大石浩之(静岡県知事 第027186号)。 記事の内容は執筆時点の法令・公表資料にもとづきます。 個別の事案の見通しを示すものではありません。