持ち家に住んでいても相談できますか?
浜松市の転居費用の要件には、持ち家に住む方についての記載があります。ただし、持ち家で返済が苦しいことだけで支給が決まるわけではありません。収入減少、収入・資産、家計改善のための転居の必要性などを確認します。現在の居住地の自立相談支援機関へ、持ち家であることと転居を考える事情を伝えてください。
この記事の結論
Q:引っ越し代が足りません。転居費用補助はどう申請しますか? A:居住地の自立相談支援機関へ、契約前に相談するところから始めます。家計改善のための転居と認められることなどが条件です。敷金・前家賃・家財購入費は対象外。受給を見込んで契約せず、対象費用と必要書類、支払時期を窓口に確認します。
住宅ローンの返済が厳しくなり、次の住まいを探している。家賃を下げる物件は見つかっても、契約時に払うお金が足りない。そんなときに確かめたいのが、住居確保給付金の転居費用補助です。ただし、引っ越しにかかるお金をすべて賄う仕組みではありません。補助の対象外になる支出が、契約の入口に残ります。
厚生労働省は、2025年4月の制度変更で転居費用の支援を加えました。本稿では2026年7月2日更新の浜松市の案内も参照し、2026年10月22日に内容を確認しています。浜松市の運用や金額を、磐田市・袋井市・森町へそのまま当てはめることはしません。申請は現在住んでいる地域の窓口で確認するところからです。
浜松市の転居費用補助の案内では、敷金、契約時に払う家賃、家財や設備の購入費は支給対象外です。一方、家財の運搬費、礼金、仲介手数料、家賃債務保証料、住宅保険料、原状回復費用、鍵交換費用が対象経費に挙がっています。「初期費用一式」と書かれた見積書を、そのまま補助額と読むことはできません。
同じ賃貸契約の請求書でも、礼金と敷金では扱いが分かれます。契約時にまとめて請求されることと、給付の対象になることは別です。まず不動産会社に、費目ごとの金額と支払期限が分かる見積書を頼む。私は、その内訳を持って相談する順を勧めます。補助の対象となる費目でも、審査や上限を経ずに全額が出ると決めつけません。
私が先に見たいのは、「いくら支給されそうか」より「いつ、自分の手元からいくら出るか」です。家計に余裕がないときは、補助の見込みと契約時の支払いにずれがあるだけで動けなくなります。未確認の給付を、今ある預金に足さない。これは受給を否定する話ではなく、契約後に不足が分かる順序を避けるための判断です。
対象外のお金が用意できなければ、その不足額も相談内容に入れます。給付の説明を聞いてから黙って借入れで埋めるのではなく、見積書のどの費目が払えないのかを伝える。契約金の支払日を変えられるか、物件を選び直す必要があるかも、まだ契約していない段階なら確認する材料になります。
転居費用補助は、単に引っ越したい人への一律の給付ではありません。浜松市の案内では、収入減少などの要件に加え、家計改善支援で転居の必要性が認められ、費用を捻出することが難しいと認められることが条件です。収入、金融資産、世帯の状況も確認されます。返済が苦しいという一事情だけで支給が決まるわけではありません。
意外に感じるかもしれませんが、同市の案内は、転居後の家賃が上がる場合も挙げています。その他の支出が減り、家計全体の支出削減が見込まれる場合です。反対に、家賃だけ安くても、暮らし全体がどう変わるかは別に確認する必要があります。この記載を「高い家賃の物件でも自由に選べる」という意味には読みません。
私は、今の住居費と候補物件の家賃だけを二列に並べず、通勤・通院の移動費なども書き添えると考えます。まだ物件が決まっていなければ、空欄があってもかまいません。実際の請求書で分かる金額と、これから見積もる金額を区別する。数字を整えるために、分からない生活費を小さく置かないことです。
この支援の良い点は、引っ越しの一回限りの出費が、家計を立て直す妨げになる場面に目を向けていることです。一方、家計の確認や審査にかかる時間を、急ぐ側が自分で短縮できるとは限りません。私は、支援があると紹介するときほど、入居期限と手続の進み方が合うかを一緒に確かめたいと考えます。
転居費用補助の相談は、居住地の自立相談支援機関へつなげます。厚生労働省も、収入・資産などの要件は住んでいる自治体へ問い合わせるよう案内しています。浜松市は生活自立相談支援センターへの申請書と添付書類の提出を示していますが、磐田市・袋井市・森町の方がそのまま浜松市へ申請するという案内ではありません。
電話では「住居確保給付金のうち、転居費用の補助について相談したい」と伝えると、家賃補助と区別できます。続けて、現在の居住地、世帯の人数、収入が減った時期と理由、住み替えを考えている事情を、分かる範囲で話します。最初の連絡で支給を決めてもらうのではなく、自分がどの窓口で何を準備するかを確認します。
契約前に聞きたいのは、必要書類、転居先の決め方、申請と契約の順、費用の支払い方です。給付が誰に、いつ、どの方法で支払われるのかも確かめます。先に払った費用を後から受け取れると自己判断しません。候補物件に申込期限があるなら、その日を窓口へ伝え、手続の見通しを聞いてから不動産会社へ戻します。
浜松市の案内でも、添付書類は状況により異なるとされています。ここで全国共通の「この書類だけで申請完了」という一覧は作れません。収入や預貯金の分かる資料、現在の住居費、候補物件の費用内訳を相談材料として整理し、正式な提出物と様式は窓口で確認します。資料不足を理由に、問い合わせそのものを先送りしないという順です。
住居確保給付金の転居費用補助と、任意売却の代金から引っ越し費用を配分できるかという話は別です。申請先も、確認する条件も同じではありません。売却代金からの扱いは任意売却の引っ越し費用で整理しています。同じ見積書を使う場合も、何のお金で何を払う予定かは分けて記します。
住宅ローンの返済そのものと、新たな住居を確保する支出も切り分けます。転居費用補助の相談をしたことで、借入先との返済約束が変わるわけではありません。制度全体と家賃給付の位置づけは住居確保給付金は何を賄う制度かを参照してください。今回の記事は、転居に向けた申請準備に絞っています。
私は、引っ越し費用が心配だという相談から、直ちに家を売る結論へ進めたくありません。ただ、住まいの期限が迫っているときに「決めなくてよい」とだけ伝えるのも違うと思います。売却の判断を急がせず、期限の確認は遅らせない。この両方を保つため、借入先との相談と、次の住まいの費用確認を別々に進めるのが私の考えです。
借入先へ伝える材料は住宅ローン返済相談の準備で、住まい探しで支援を受ける仕組みは居住サポート住宅と登録住宅の違いで確認できます。当社は不動産売買と住まいの段取りを整理します。債務整理や減免など法律判断が必要な内容は、提携する弁護士・司法書士におつなぎします。
深夜に転居費用補助を調べているなら、今日の作業は相談内容を短く書き出すところからで十分だと私は考えます。窓口が開いていなくても、次に聞くことは整理できます。まず「いつまでに住まいを決めたいか」「契約金のどの費目が足りないか」「まだ契約していないか」を書きます。期限が不明なら、不明のまま残してください。
次に、今の住居費、候補物件の家賃、転居時の見積額を記します。候補がなければ、物件名や金額を埋めるためだけに急いで探す必要はありません。転居の必要性をどう確認してもらうか、候補がない段階で何を用意するかを窓口に尋ねます。受給できるか自分で結論を出してから電話する必要はありません。
連絡後は、担当窓口の名称、案内された書類、次の連絡日を同じメモに残します。不動産会社へ伝えるときも、「給付が出る予定」と大きく言うのではなく、「窓口で確認中。契約前にこの項目を確かめる」と、確認済みの範囲だけを伝える。私は、この小さな区別が、次の住まいで無理な約束を増やさないための土台になると考えます。
出典・確認日
2026年10月確認。原文照合日・記事公開日:。

大石浩之(磐田市/不動産業)
宅地建物取引士。家計と住まいの段取りを、決断の前に整理します。プロフィールと業務範囲は私たちの立場をご覧ください。
この記事のよくある質問
浜松市の転居費用の要件には、持ち家に住む方についての記載があります。ただし、持ち家で返済が苦しいことだけで支給が決まるわけではありません。収入減少、収入・資産、家計改善のための転居の必要性などを確認します。現在の居住地の自立相談支援機関へ、持ち家であることと転居を考える事情を伝えてください。
浜松市の案内では、敷金と契約時に払う家賃は対象外です。家財や設備の購入費も対象に含まれません。礼金など対象経費に挙がる費目も、申請した全額がそのまま支給されるとは限りません。見積書の内訳と支払期限を分け、居住地の窓口で対象費用、上限、支払方法を確認してから契約の判断に進みます。
正式な申請には指定された書類が必要ですが、まず準備物を窓口に問い合わせることができます。浜松市は、添付書類が状況によって異なると案内しています。収入が減った時期、住居費、転居の期限など分かる情報を整理し、足りない資料も伝えてください。物件の契約や支払いを先に済ませず、必要な順番を確認します。
ご相談
いまどの段階にいるかは 今どこにいるか、 当社のできないことは 私たちの立場 に書いてあります。
時間外も、できるかぎりお受けします。出られなかったときは、フォームかLINEにご用件を残してください。翌営業日にこちらからご連絡します。
LINEでのご相談はこちら(富士ヶ丘サービス共通の窓口です)
関連
富士ヶ丘サービス株式会社/宅地建物取引士 大石浩之(静岡県知事 第027186号)。 記事の内容は執筆時点の法令・公表資料にもとづきます。 個別の事案の見通しを示すものではありません。